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強い組織の風土づくり~立場を超えての意見交換~

自分より上位の立場、職位のある人に対して、「それは間違っているかもしれません」と意見を述べることができますか?と問われたら、どれくらいの人がYesとこたえるでしょうか。目上の人に対して、率直な意見を進言できる人は、少ないのではないでしょうか。組織内においても同様です。

企業、組織の大きな問題を、メディアを通して、あるいは出入り先企業・組織で見聞きするたびに、組織風土の課題が見え隠れしているように感じます。間違いや、事故の可能性に気づいた誰かが、声を上げることができたなら、またはその声を拾い上げる人がいたならば、未然に防ぐことができた問題が、世の中には多く存在しているに違いありません。

さまざまな企業、組織の問題が日々ニュースで流れてきます。現場事故、不良製品流出、データ改ざんなど、後を絶ちません。どのような経緯があったのか、メディア上など表面上の文言しか知らず、事実を知らないので、経緯や真実は私にはわかりません。たいていの場合、責任者が陳謝し、「原因究明に努め、再発防止にむけてしかるべき処置をとる」ことを明言されます。しかし、表にでてきている問題だけではなく、組織風土の課題が根底にあるのかもしれないと、そのたびに想像が巡るところです。

組織心理学の権威であるエドガー・H・シャイン氏は、上の立場にある人ほど、「謙虚に問いかける」ことをしなければならないと述べています。「現場から上に向かう円滑なコミュニケーションがあってはじめて組織は力を発揮し、安全を確保することができる」(出典 問いかける技術, エドガー・H・シャイン著, 英治出版発行)と。

たしかに、上の立場の人の、はたらきかけは重要だと感じます。誰に対しても臆することなく、意見をいうことができる人もいますが、特に日本企業の組織においては、いまなお少数派かもしれません。上司から、「なんでも言ってくれ」といわれても、なかなか難しいと感じる人の方が多いですね。また、正直に伝えたがゆえに、当の上司から叱られたり嫌われたりする結果に陥るケースも見受けられます。私自身、ある企業に在籍していたころ、「意見箱」へ意見を投函し、結果的に上司に叱責された経験があります(いまとなっては、興味深い経験ですが、当時はその不条理に憤慨したことを憶えています)。

 

・現場から、活発に、自由に、アイデアや意見が上がってくる組織風土づくり

・下の立場の人が、安心して、問題や改善点を報告できる組織風土づくり

強い組織をつくっていくうえで、欠かせないことです。とくに、誰もが「安心して話せる環境」は、とても重要だと考えます。

安全で強い組織をつくっていくためには、上に立つ人の正しいリーダーシップが不可欠です。周囲の人々の協力無くしては、自らの仕事も成立しないということを、上に立つ人は十分認識しなければいけないのだと思います。

 

『はだかの王様(ハンス・クリスチャン・アンデルセン)』の話を思い出します。この記事をお読みいただいているリーダーの方へ、、、

—自問してみてください。

・はだかの王様になっていませんか?

・多くの声が、自分のもとに届く風土が醸成できていますか?

・反対意見、間違い、そして気づきを伝えてきてくれるひとたちを、大切にしていますか?

 

 

村上紀子