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【リーダーシップ開発】RCSI 理論

■求められるリーダーシップ開発

企業経営人材の育成は、現在我が国においての重要課題です。企業経営者の高齢化が進むなか、後継者確保や経営人材育成の推進が求められ、政府主導の事業承継促進事業や次世代リーダー育成事業も推進されています。
しかしながら、激変する社会的経済的環境において、多くの日本企業において、リーダー育成への意識が希薄または追いついておらず、次世代経営者育成制度が導入されていないのが実情です。

企業経営の持続的安定と成長のため、次世代のリーダー育成と輩出は不可欠です。経営リーダーには、高いリーダーシップ能力が求められます。組織を牽引する次世代リーダーの、適切な人材の選定と適切な教育が、いま強く求められているのです。

リーダー育成には、技術、ノウハウなどの知識・経験と共に、リーダーシップ能力の開発が必須であるといえるでしょう。

■RCSI theory

RCSI theoryでは、リーダシップの成長段階を4つのステージで分類されており、リーダーシップの成長段階が上がることにより、影響を与える側、受ける側相互の影響力と、それによる発揮力(成果)が高まっていきます。

Responsibility, Communication, Support, Integrity の順で、リーダーシップ成長ステージを上げていくことにより、より高次のリーダーシップ発揮が可能となるとする理論が、RCSI theoryです。

 

■RCSI theory リーダーシップ開発メソッド

RCSI theoryに基づき、4段階の役割と能力が定義されており、さらに各評価項目が設定されています。それらによって評価が明示化されることがリーダー育成やリーダーシップ能力開発に役立ちます。

具体的な効用として、リーダー人材候補者の選別に貢献します。明確化された開発段階と評価指標項目により、リーダーシップ能力評価プロセスにおいて有益であり、選別の拠所となるからです。

また、リーダーシップ開発では、人材育成においても、自己の成長においても、RCSI theoryリーダーシップ開発メソッドは活用できます。まず、現時点での達成と滞留段階を知ることができ、そのうえで、高次段階へ進むための取り組むべき課題を捉えることができるのです。課題を把握し整理することで、集中し、効率よく開発していくことを可能とします。

 

RCSI theory は、Function Analysis を適用し、リーダーシップのメカニズムを分析し、リーダーシップ能力の核心を明確にするプロセスを経て開発された理論です。組織開発、人材マネジメント、そして個の成長にとって、リーダーシップ開発は共通する課題であり、それをいかにわかりやすく、効率よく展開していけるのかを、追究し、分析し、開発されました。

 

組織におけるリーダー育成や個人のリーダーシップ能力開発において実践的な理論であり、RCSI theory リーダーシップ開発メソッドの展開が期待されます。

村上紀子

 

・参照, Development of Staged Leadership Skill Development Theory Through Function Analysis -Proposing an Effective Leadership Skill Development Methodology Using RCSI Theory-(2024 MURAKAMI Noriko)(邦訳タイトル, ファンクション分析による段階的リーダーシップスキル開発理論の開発-RCSI理論に基づく効果的なリーダーシップスキル開発手法の提案-)

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